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甘えん坊のpico
H11.5.20
ソファでつい、うとうと眠っていると、
ピコが何度も何度も顔の上、胸の上、おなかの上と
羽ばたいて来る。
ママ、起きてピコと遊ぼうよ。
でも私が寝ていても、姿が見える間は鳴かない。
起きてトイレに立つと、もう大変。
どこ行くの?ねえ、どこ行くの?わ〜ん!!
背中にはりついて離れない。
どこにも行かないよ。すぐに帰って来るからね。
H11.5.22
テレビで山羊やきりん、らくだなどの草食動物を見ると、
なんだかピコによく似ている。
おだやかな顔で、おいしそうにもぐもぐ餌を食べている表情がそっくり!
よく見ると、とかげや恐竜、魚、イルカにも似ている時がある。
瞳は、星がきらめく少女漫画の女の子にそっくり。
生命のルーツは一緒だということだろうか。
鳥の足は、人間の足と同じ方向ではなく、腕と同じ方向に曲がる。
だから、本当は足だと思っているのが腕で、
翼の部分が足になるのじゃないだろうか。
止まり木に乗っている姿は、ちょうど人間が鉄棒の上に乗り、
手で鉄棒をつかみ、
足を浮かしている状態なのかな。
だって、走る時、逃げる時はやっぱり足。
翼というのは、腕ではない。足だ。たぶん。
鳥たちは弱くはかない。
外敵から身を守るには、猛スピードで逃げなければならないので、
海の生き物にひれ、水かきができたように、鳥には翼ができたのだろう。
でも形は変わっても、どんな動物だって、心は同じ。
甘えるんだもん。
さびしい、恋しい、会いたいという気持ちがあるんだね。
生き物は元は、みな同じ。
ピコもママも遠い昔には、もとは同じだったんだよ。
H11.5.25
ピコを朝起こすと、決まってする動作は、ランボルギーニのドアが開くように、
ぐーっと羽根を伸ばしてあくびをし、うんちをする。
身体をもこもこにして、黄色い毛玉のようになる。
以前、私の頭の上にピコが乗っていた時、くしゅんと小さな声がして、
少量の水しぶきがシャワー状になって、
目の前に降り注いだことがある。
人間も単なる一種の動物。
それを忘れてしまって、
特別な存在のようにいつしかおごりたかぶっていた。
H11.5.30
かごの中に取り付けている鏡を拭いても拭いても、
いつも汚れるので、
なぜだろうと、しばらく見ていたら、
青菜を食べたあと、えっえっと
えづくような仕草をしていた。
のどに何か詰まらせたのだろうかと思ったが、
何と、咀嚼した青菜を吐き出して、
鏡の中の自分に食べさせていたのだ。
ものすごくやさしい顔で、やさしい声をかけながら。
ピコは男の子なのに、子育ての遺伝子が組み込まれているんだね。
人間より偉いよ、ピコ。
いとおしくて、抱きしめたくなっちゃう。
いつかお嫁さんをもらった時、
ほんものの可愛いピコ2世を育てようね。
でも、本音はお嫁さんにやきもち妬いちゃうな。
ピコはいつまでも私の可愛いピコでいてね。
H11.6.1
ピコは頭に王冠をつけて、ローブを身に纏う王様のようだ。
小さくても後ろ姿には、威厳さえ感じられ、とても優雅な鳥。
悟っているかのような表情をするときもある。
昔の書物で、宮殿鳥という言葉が出てくる時は、
カナリアを指すのだそうだ。
貴婦人の肖像画の指にとまっているのもカナリア。
ピアノやハープに合わせて歌っていたのだろうか。