おちゃめなPICO
H10年7月18日
最近、外へ出すとなかなかつかまえられない。
ハンガー、カーテンレール、棚の上。羽根がしっかりしてきたのか、
飛び方も素早くなってきた。
PICOが疲れるまで、放っておくと、
あっちの部屋、こっちの部屋とぶんぶん飛び回る。
PICO! そろそろおうちへ帰りなさい。
どんどん電気を消していったら、灯りのついていた私の寝室に
入っていった。
止まり木は、カーテンレールしかない。
指を出しても、まだ逃げる。 ピルルルピッ!
くるくるとベッドの上を旋回し、ようやく力尽きて、ドレッサーの隅に止まった。
手の平に乗せる。
ハアハアハアと荒い呼吸をしているが、背中をなでてやると
気持ちよさそうにしている。
お母さんと鬼ごっこをしてつかまった子供のようだ。
もう全く飛ぶ様子はない。
じっとして、手の平に身を委ねている。
ふわ〜っとお腹の羽毛が柔らかい。ふくふくと呼吸が伝わってくる。
小さな小さな命が生きている。
さあ、大好きなビスケットを食べようね。
H10年7月27日
PICOの可愛い寝顔を見ようとして、覆っている布をめくると、あれれ?
PICOがいない。暗闇に目をこらして止まり木を見てみるが、まあるい形の
ものは影も形もない。
下を見るが、下にもいない。 !! 誰か、窓ごしに持って行ったのかと
一瞬、不安になる。布を全部めくってみると、いたいた。
下の段の止まり木のさらに下にいて、お水の容器にもたれかかるようにして眠っている。
どうしたの?
落っこちて、上がれなかったの? それとも、暑かったので、お水を飲もうと
したのかな?
小声で、ぴーちゃんと声をかけ、そっと上の止まり木に乗せてやる。
きょとんとしていたが、ん?!と、きゅうりにかじりつく。
やっぱり、暑かったのね。お水と氷を入れ、あおいであげた。
さあ、もう一度眠りなさい。
H10年7月29日
いつものようにPICOの朝ごはんを用意して、ふと見ると、PICOの足の間に何か
黒いものがぶら下がっている。何? ひょっとして、悪いできもの?
…うんちのようだ。
PICOも気付いて、何かもぞもぞしている。
天の橋立のまたのぞきのように、足の間に頭を突っ込み、くちばしで取ろうとして、
ころんとひっくり返って、止まり木から落ちてしまった。
何か違和感があって、気持ち悪いらしい。何度も挑戦するがなかなか届かない。
猪の子供のうり坊のように、木にお尻をすりつけて掻く、というようなことはできないね。
PICOのうんちは、すぐ固まるから、ティッシュでも取れないかな。
抱えて、洗面所に行き、ぬるま湯をそっとかけてあげた。
私の指をちょっとかみかみしたが、あまり暴れない。
うんちを取ってもらっているということが、わかっているような気もする。
止まり木に戻すと、ぬれたお尻が少し重いのか、よっこらしょという感じで
上の段に上がった。
ぶるんぶるん、お尻を乾かし始める。
ますます丸く大きくなって、後ろからみると、ムーニーちゃんみたい。
H10年8月 1日
PICOを見ていると、遠い記憶、そう私が5つ6つぐらいだった頃を思いだす。
アパートのお友達の部屋から出られなくなって、2階の窓から飛び降りたのです。
ここからぐらいだったら飛び降りても大丈夫だろうか。
窓づたいに隣の部屋に行こうか。でもその方が危ないだろうな。
など、ちっちゃいながらも、いろんなことを考えていたのです。
身体が軽かったので、捻挫で済んだのですが、
PICOにもこの頃の知能があるように見える。
部屋で飛ばしている時、棚の上から、あのカーテンレールまで行けるだろうか。
あっちの部屋には行けただろうか。
など、ちっちゃな頭で考えているようだ。